大正時代の建物をリノベーション
12月某日、この4月に小諸市本町にオープンしたレストラン、ビストロアオクビに召集がかかり朝9時に集合。アオクビは大正時代に建築された元床屋さんをリベーションしたレストラン。開店から半年が経過し、手付かずだった2Fと奥の御座敷の第二期工事にいよいよ、この日から着手。今回はDIYで工事を進めていく計画。
動画 https://www.instagram.com/tv/CIOos0jDvTz/?utm_source=ig_web_copy_link
この週末、お店は改装工事のため、お休み。
週末の二日間に分かれ、有志がリノベを手伝いに参戦。地元の高校生も大学で学ぶ分野を見据えて参加。世代を超えてリノベ工事に取り組みます。
こちらが店舗スペースの奥にある御座敷、10畳ほどのスペース。まずは荷物を運び出し、畳を全て撤去。
階段下の間仕切り壁を打ち抜き、階段下を含めて12畳ほどの広々としたスペースに拡張する作業から着手。バールでひたすら叩き続け、粉塵まみれに。ちなみに鴨川さんはお父様が建築関係の仕事をされていたこともあり、段取りがとてもよく、我々は指示待ち人間と化し、黙々と作業をこなしていました。普段こんなに体を動かすことがなく、指示された作業をどんどんこなしていく楽しみも生まれ、ジムでトレーニングするような錯覚もあり非日常のとても楽しい時間でした。
壁の中身は土と茅で組んだ下地 。大正時代の建物、築年数はおおよそ100年。
なかなか頑丈でここまで破壊するのにおおよそ20分ほど。土壁はずっしりしてとても重く、しっかりとしたつくりでした。色々と工業化された現代でこの仕上げが現役でできる職人さんはいまもいるのか素朴な疑問を浮かべ、歴史を感じなら作業をしていました。
壁がなくなりかなりすっきりしました。ここには床屋さん時代に使われていたショーケースを設置するそうです。上からダウンライトで照らされるとカッコ良さそう。
何を置くかはこれからのお楽しみだそう。アオクビセレクトの物販も楽しみです。
午前中はお掃除、破壊、お掃除。で作業終了。お昼は鴨さんが手早く用意してくれた賄いご飯をご馳走になりました。さすがでした。
大根の煮込み、カモロース、カブのサラダほか。とてもおいしく、作業途中でありながら一服感が出てしまい中々午後の作業のスイッチが入らない状態に。
週末2日間で総勢12名の地域の方が参加。ちなみに1日目は2Fの作業。畳をはがし、床に下地を貼り、壁塗装をしたそうです。
午後は、漆喰を塗る前の下地の仕上げ。アク止めの塗料を壁全面に塗ります。
地味ですが、繊維系の壁のため、塗料をごくごくと吸い込みます。漆喰同様、天然の際のため、調湿する効果などがあるのだと思いますが塗料を塗るには何度も重ねる必要があるため、中々の大仕事でした。
建物には時代を感じる仕様があちらこちらに。床にある大きな穴。
朽ちていますがブリキで板金してあり、おそらくここにコタツがあり、練炭を入れてたのではないかと。
2Fの床にも同様に1F天井に突き抜ける形でブリキの箱がありました。
電気配線も1F天井と2F床に空間が無いせいか、露出配線。レトロでいい感じです。
床屋時代に使われていた設備も残されていました。熱々のタオルが出てくるスチーマー。電源を入れるとランプが光るようなのでまだ現役ではないかと。レストランで活躍する日がくるかもしれません。ちなみにお店の床の青いタイルや壁の大きな鏡は当時の内装をそのままにしているそうです。
この週末の作業はここまで。第二期工事がいよいよスタートしましたが鴨さんは弁慶橋せきさんとのユニット浅間兄弟のケータリングもあり大忙し。ゆっくり進めていくそうです。タイミングを合わせてまた手伝いに伺い、過程をまたレポートできればと思います。
締めのコーヒーを頂きながら今後の構想を伺いました。第二期工事で奥座敷と2Fを仕上げ、第三期工事では裏庭にデッキを設置し、テラス席を設ける予定。
小諸の街並み、特に鴨さんのお店がある通りなどは、昔ながらで間口が限られ、その変わり奥行きがあります。昔は間口の広さによって税金にも影響していたようです。そんなことから間口が狭く、奥行きがある区画が多いようです。
お店の裏側は現在駐車場ですが、奥行きがかなりなるため、建物と駐車場の間にかなりのスペースがあります。
横浜から4年前に移住してきた鴨さん。3年間の小諸市地域おこし協力隊を経験の後、AOKUBIを小諸市の街中にオープン。ランチとディナーの営業をされています。最新の営業日はSNSにて確認ください。話題が話題を呼び、色々な方が足を運ばれているようです。
番外編
こちらはある日のランチメニューの写真です。
パスタ定食 ¥1,000 メインの定食 ¥1,500
前菜の種類がとっても豊富で、この価格で良いの?と思うほど充実しています。小諸にお越しの際はぜひ。満席の時もたびたびあるので来店前の事前確認がおすすめです。