新幹線通勤の悩みの一つは、終電が早いこと。
東京駅22:08発が長野行きの最終電車。地元佐久平駅に23:31着。ダイヤ改正の度に終電がもっと遅くならないものかと思っていたが、どうやら0時から6時までの間は保守点検の時間帯、加えて騒音の影響なども考慮して営業運転ができないらしい。毎回ダイア改正を期待していた分、これを知った時はがっかりしたが、安全や正確な運行にはかえられない。
さて、そんな帰れない時に役立つお宿をご紹介。
ひと昔前までリーズナブルな宿の定番はカプセルホテルだったが、今は同様の価格帯、1泊2~3千円の宿の選択肢が各段に広がっている。背景には外国人旅行者、インバウンドの増加による宿不足があるようだ。
カプセルでもなく、ホテルでもなく、"ホステル"が人気。
インバウンド旅行者の中には、宿泊コストを抑えて長く滞在するスタイルの人も多い。都内でホテルに宿泊する場合、ひと部屋最低でも1~2万円。ホステルの場合は、いわゆるドミトリースタイルの相部屋。ホテルは「部屋」を、ホステルは「ベッド」を予約する。そのため、1泊2~3千円という価格で宿泊することができる。ラウンジ、シャワールーム、洗面、トイレの共有スペースが充実しており、海外のゲストハウスの雰囲気に近い。カプセルホテルはやや窮屈で「休むこと」に特化しているが、ホステルは日本の滞在拠点として快適に「過ごす」ことに重きをおいている。同じ価格帯でも随分と差が出てきている。遠方通勤者にとってはとてもウェルカムな変化。
ステキな宿5選と常宿の "OWL HOSTELS SHIBUYA" をご紹介。
ここ数年、頻繁に利用するのが池尻にあるホステル、アウル渋谷。2017年4月にオープン。6階建てのビル1棟をフルリノベーションしたインバウンド向けのホステル。アウルの名前は”フクロウの様に賢く東京を遊びつくそう”というコンセプトからきている。
この日は深夜0時過ぎにチェックイン。1Fのラウンジには外国人旅行者が時差のある本国と電話やメールでやり取りをしていた。夜中でもちチェックインできるので遅くなった日でも気兼ねなく利用できる。
フロントには女将のフクロウがお出迎え。立派。
ドミトリーフロア。エレベーターを出るとパブリックスペース。シャワールーム、トイレ、ミニキッチンとカウンターがあり、奥にベッドルームがある。
ベッドは2層式。簡易の二段ベッドではなく、建物と一体になったしっかりとしたつくり。グラグラしたり、きしんだりすることがないので快適。マットレスはシモンズ製と睡眠の質へのこだわりを感じる。
ベッドスペースにはライトと鍵付きの収納スペース、ハンガー、バスタオルを完備。夜中にチェックインし、シャワーを浴び、バタンとふかふかのベッドに横になり、翌日は通勤がないぶんちょっと遅くに起床し、出勤。唯一の難点は時にいびきが気になること。その場合は手持ちの耳栓で対応している。
おすすめホステル5選
①池尻 アウル渋谷
外国人利用者が大半。館内はほぼ英語で海外に滞在している気分に。
②神泉 ターンテーブル
こちらもビル1棟リノベーションしたステキな宿。徳島のアンテナショップ的な存在でもあり、徳島の食材を用いたレストランが併設されている。トータルで洗練されているステキな宿。価格ももちろんリーズナブル。
③蔵前 ヌイ
台東区蔵前、玩具会社の倉庫を改装したホステル。1Fのカフェバーは一般の人も利用でき、昼夜問わず様々な人が集う場になっている。下町のホステルならではなのアットホームな雰囲気。
④池袋 ブックアンドベッド東京
泊まれる本屋がコンセプトのホステル。本棚をくりぬいてベッドルームが奥に広がっていたりとワクワクする空間になっている。時間に余裕をもってチェックインし、ゴロゴロダラダラ本を眺めたり、モノを考えたりするのにぴったりな宿。気が付くと寝落ちしていたと、至福の時が過ごせる本好きの方におすすめしたい宿。池袋駅からのアクセスも良い。
⑤日本橋 シタン
日本橋という人と道の始端が由来のホステル。こちらの一番の特徴は週末のラウンジ。日替わりで著名なDJがプレイしており、その内容がサウンドクラウドで配信されている。単に泊まることだけではなく、快適にステキに過ごすことに特化した宿の象徴的な施設に思える。毎回サウンドクラウドの更新を楽しみにしている。
CITAN SOUND CLOUD
遠方通勤に関わらず、普段使いであえてホステルに泊まってみるのも非日常が味わえておもしろい。ほとんどの利用者が外国人旅行者のため、ラウンジなどで少し話してみるとどこに行った、明日はどこに行きたいなど、日本でどのような滞在を楽しんでいるのかなど、身近に感じることができる。